多店舗展開を成功させるには|特徴と失敗例から学ぶ

美容師として経験を積み、技術も伸びてきたタイミングで独立開業を目指す方は少なくありません。独立して自分のサロンを軌道に乗せるのは難しく、残念ながら失敗に終わる美容師もいます。

しかし一方で、お客さんをしっかりとつかみサロンの経営を成功させる人も同様にいます。1店舗目が成功すると、さらなる成功を目指して2店舗目、3店舗目…と事業の拡大を考える方もいるでしょう。

そこで今回の記事では、多店舗展開によるメリットとデメリット、多店舗展開成功のコツや失敗例をご紹介します。

多店舗展開とは

自分で開いた1つ目の美容院が軌道に乗ったタイミングで、店舗を増やしていきたいと考える人も多いでしょう。

複数の店舗を経営する多店舗展開には、さまざまなメリットとデメリットが存在します。

メリットとデメリットを正しく理解して、本当に多店舗展開が必要なのか考えてみましょう。

メリット

多店舗展開をすることで得られるメリットには次のようなものがあります。

①仕入れ単価ダウン

飲食店が食材を安く仕入れられるのと同じで、美容院もシャンプーや薬剤などの仕入れは、少量の仕入れよりも一度に大量に仕入れた方が単価を下げることができます。
多店舗展開によって、使用するモノの絶対量が増えれば、仕入れのコストを下げることが可能です。

②売上上限を伸ばせる

1店舗のみの経営では売上を伸ばそうにも限界があります。複数の店舗を同時に運営することで、全体の売上上限は飛躍的に高まることになります。

③お店の認知度アップ

同じ名前の店舗が複数あれば、それだけお客さんの目にとまる頻度が増えます。すると自身が経営するサロンの知名度や認知度が上がります。
誰もが知っている有名店というのは、それだけで信頼が寄せられ人気にもつながります。多店舗展開をすることによって、それぞれの店舗の存在が認知度を相乗的に高め合い、グループ全体の発展が目指せます。
知名度を活用すれば、オリジナル商品を開発してネットショップ販売を成功させることもできるかもしれません。

④スタッフを育てやすい

1店舗のみの経営では自分自身が店長やオーナーとなってしまうため、自分のサロンで長く働いて成長したスタッフを出世させてあげるにも限界があります。そのため、信頼できるスタッフも自分と同様に独立開業してしまうケースが多くなります。
しかし、複数の店舗を経営していれば、複数のポジションを用意できるため、長く働いて信用できる人材を店長に引き上げることができます。フランチャイズとして拡大することも可能かもしれません。

⑤リスクの分散

不足の事態が起こり、サロンの売上が急激に落ちてしまったり、営業の継続が難しくなってしまったりしても、多店舗展開をしていれば他の店舗の売上で、ある程度カバーすることができます。
非常事態への対応力があるというのも多店舗経営のメリットの1つです。

デメリット

反対に、多店舗展開のデメリットには次のようなものがあります。

①経営管理の複雑化

複数店舗を経営すると、さまざまな事務作業が複雑になります。
1店舗のみであれば、オーナーである自分が全部処理することも可能ですが、複数店舗を経営する場合は、自分が現場にいなくてもお店の運営ができるようにシステムを整える必要があります。

②人材不足になりやすい

店舗数に見合ったスタッフを確保できない場合も多くあります。特に、店舗の責任者クラスの人材が不足しやすく、店舗間でサービスの質に差ができてしまう危険性もあります。
信頼できて有能なスタッフの確保は、多店舗展開の大きな課題です。

③経費の増加

運営する店舗の数が増えれば増えるほど、経費も増加します。店舗の家賃や人件費、電気料金などの経費は抑えるにも限界があります。
経営が順風満帆なうちは問題ありませんが、売上が落ちると経費が重くのしかかります。

多店舗展開を成功させるコツ

独立開業をして最初に開いた美容室が成功したからといって、必ずしも2店舗目以降もうまくいくとは限りません。
自分の目の届く範囲で1店舗だけを運営するのと、たくさんのスタッフを使って複数の店舗を運営するのでは、また違ったスキルや方法が必要になるからです。
では、多店舗展開を成功させるにはどうすれば良いのでしょうか?成功のコツを解説していきます。

出店のタイミング

まずは新しい店舗を出店するのにふさわしいタイミングなのかを考えましょう。
たとえ最初のサロンがうまくいっていても、開業時にした借金がまだまだ大量に残っているという状況では、複数店舗の展開に乗り出すのに良い時期とは言えません。
自分の資金面で余裕が生まれ、多店舗展開するのに必要なスタッフがそろっているタイミングで2店舗目以降の経営に乗り出しましょう。

既存店との距離

今ある店舗との距離感をどうするかというのも大切な問題です。
まず地理的な距離の観点では、あまり遠方に新店舗を出すと管理が困難になりますし、近すぎても既存の店舗とお客さんを取り合ってしまいます。
また、サロンの雰囲気やコンセプトを「どれだけ既存のサロンと同じにするか」といった意味での距離感も重要です。完全に同じコンセプトの新店を出すのか、あえて少し雰囲気を変えてみるのか、オーナーの手腕が問われます。

資金調達

2店舗目、3店舗目とサロンを増やしていくにあたって、自己資金だけで開業するのは難しく、多くの場合資金を借り入れることになります。
そのときには、既存の店舗がいかに順調な経営状況であるのかが重要になります。既存の店舗の経営を安定させて、必要な資金をしっかりと調達できるようにすることも、多店舗展開を成功させるためには大切な要素となります。

多店舗展開でよくある失敗例

多店舗展開を目指す人が陥りがちな失敗例を見ていきましょう。
失敗のパターンを知ることで、自分は同じ轍を踏まないように注意して取り組むことができるようになります。

初期コストをかけすぎた

独立開業して最初のサロンを開く際にも失敗しやすい部分ですが、初期コストをかけすぎて失敗するケースが少なくありません。
内装工事や広告宣伝費に過剰に資金を投入して、最初からお金を使いすぎてしまうと新店舗を成功させるのは難しくなります。
1店舗目の経験を活かして、必要のない費用は削るように意識しましょう。

店のコンセプトと合わない物件

選んだ物件が既存のサロンの多店舗展開に使う物件としてそぐわない場合もあります。物件自体のサイズや外観、内装がイメージと違うのは問題です。
また、物件の立地が既存のサロンのある土地とあまりにも雰囲気が異なると、成功の難易度は上がってしまうかもしれません。

集客ができない

新しく店舗を増やしたのはいいものの、集客がうまくいかずに失敗するパターンもあります。
1店舗目のときのように、自分自身の固定客を呼び込むことは難しいため、新店舗の集客はより計画的に考える必要があるでしょう。

スタッフ管理ができない

複数店舗を経営するにあたって、スタッフの人数が増えてうまく管理できないという失敗例もあります。
シフトの調整失敗や、現場スタッフのモチベーションやスキルを維持できなくなったりします。また、店舗を任せる管理者クラスのスタッフが不足してしまうケースも多いようです。

まとめ

独立開業に成功した美容師の方の中には、多店舗展開を次の目標とする方もいらっしゃるのではないでしょうか。
複数店舗を経営することで、売上は伸び、収入を増やすことができる反面、自分のサロン1店舗だけを成功させるのとはまた異なる壁に直面することにもなります。その分、成功したときの見返りも大きなものになります。
多店舗展開を成功させるためには、失敗例なども参考にメリットとデメリットを冷静に判断して、経営者としての視点で臨むようにしましょう。


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