人気美容室「ALBUM」内で女性初のディレクターになった柴田夏実さんのインタビュー模様

【柴田夏実】美容師としても、女性としても、後輩に背中を見せられる仕事を

美容師として確固たる世界観を持ち、新しい取り組みをしている業界トップの方々へファッションドリーマーDさんによるインタビュー。美容業界でのこれまでの仕事の取り組みや、未来についての展望、美容師さんたちへのメッセージをうかがいました。

【プロフィール】
柴田夏実さん:東京出身。ALBUMの店長兼ディレクター。2014年からアシスタントとしてALBUMに入社。2015年にスタイリストに昇進し、2018年にはALBUM内での女性初のディレクターに。
Instagram:@album_natsumi

小学生のときから、将来の夢は「カリスマ美容師」

人気美容室「ALBUM」内で女性初のディレクターになった柴田夏実さんのインタビュー模様

――はじめまして。Dです。取材が始まる直前まで柴田さんはお客様に施術スタイリングをされていて、お忙しそうですね。スタイリストになった初月から予約がいっぱいだったとお聞きしました。美容師になろうと思ったきっかけは、どのようなものだったのでしょうか。

柴田:小学生のとき、すでに将来の夢は「カリスマ美容師」でした。私には3歳離れた姉がいるのですが、昔から姉の髪をいじるのが好きで、親にも「将来は美容師になるんだろうね」と言われ続けていていたんです。それからずっと美容師になるつもりでいました。

――小学生の頃から「美容師になろう」と思っていたのですね。その後も将来の夢は変わらなかったのでしょうか? ほかに気になることはありましたか?

柴田:部活動はずっと吹奏楽部で、頑張るのが昔から好きでした。パートはトランペットで、目立ちたがり屋なのですが、そのプレッシャーの中で演奏するのが気持ちいい。高校生になったとき、居酒屋でアルバイトを始めました。そのときに「接客ってめちゃめちゃ楽しいな!」と思ったんです。

――居酒屋は意外ですね。美容師一筋なのかと思っていました。柴田さんが居酒屋で「いらっしゃいませ!」と言っている姿が想像できないです(笑)。

柴田:本当ですか? 美容師になったばかりの頃、居酒屋で働いていたときの「いらっしゃいませ~!」の口調が抜けなくて。新卒のときは、居酒屋とはまったく客層が違う青山にあるサロンで働いていたので、よく上司に指摘されましたね……。

――最初に働いたサロンは、厳しかったんですね。

柴田:美容師という職業は、誰に聞いても厳しい世界というイメージがあります。でも、私は純粋に「みんなが口を揃えて厳しいという接客の業界って、どんなものだろう?」と気になりました。それを極めたかったから、美容師になろうと思ったんです。

――すごいですね。あえて厳しいところで頑張ろうと思える人って、なかなかいないですよね。

柴田:「接客する」ということに興味がありました。もちろん美容も好きですが。それよりも接客のほうが好きで美容師になりました。美容学校に通い始める頃には、友達の髪を切らせてもらっていました。
実は、同じ居酒屋で働いていたバイトの子のヘアスタイルを変えて、クビにさせてしまったこともあります。男の子の髪型を、かっこいいと思ってツーブロックにしたんです。でも、お店で刈り上げが禁止されていたんです。私も彼もその決まりを知らなくて。

お店の人に「坊主にするか、バイトを辞めるか」迫られ、彼はバイトを辞めることを選びました。すごくいい人で「いいよ、他を探すよ!」と言ってくれたのですが、私は、ショックで泣きました。この経験からも「接客するって、どういうことだろう」と考えるようになりました。

――美容師になってからは、美容師のお仕事をどのように感じますか?

柴田:大変なこともありましたが、もともと大変だと知って入ったから、こういうものなのかと思っていました。

――最初から覚悟ができていたのですね。

柴田:そうですね。でも、前のサロンには年功序列の風潮があり、上を目指すのがすごく大変だったんです。私は「同期ではなく先輩がライバル」という意識で働いていました。あるとき、先輩よりも頑張ったテストで、私のほうがよくできたはずなのに落ちてしまいました。もしかしたら本当に私が負けていたのかもしれません。

でも実際、先輩に負けないくらい努力をして、良いものを作ったはずだったのに、落ちてしまった。そのことを先輩に相談したら、「まあ、順番だからね……」と言われてしまったんです。このとき、ここではどんなに頑張っても年功序列があって、自分は先輩より上に行けないんだと思いました。

――その壁をどう乗り越えたのでしょうか?

柴田:結局、そのサロンでは乗り越えられませんでした。いろいろ悩んでいるときに、ALBUMの存在を知ったんです。Instagramの投稿を見て「このサロン、素敵だな」と思って顧客としてお店に行って、プロデューサーのNOBUを指名してスタイリングしてもらいました。そして、悩みを聞いてもらったんです。そしたら「一緒に働こうよ。俺は若手が活躍できる世界を作りたいからさ!」と言われて。この人について行こうと思いました。前のサロンを辞めたのが、次の一歩になりました。

――辞めるという選択も、乗り越えたことになるかもしれませんね。ALBUMに入ってから、仕事の様子は変わりましたか?

柴田:変わりましたね。一番変わったと思ったのは、デニムをはけること。前は制服のあるサロンだったので、はけませんでした。カッコいい制服だったけれど、女の子に生まれたからにはファッションを楽しみたいですよね。仕事でデニムをはけるのは大きかったです。

――前は制服だったんですね。私服で働くようになってから、仕事上のファッションで気をつけていることはありますか?

柴田:ファストファッションは着ないと決めています。理由は、単純に人とかぶる可能性が高いからです。古着や韓国のネットショップで、誰も買わなそうな服をあえて買うようにしています。

――それが似合うってすごいですね!

柴田:本当は、仕事とプライベートで服を分けたいんです。でも、営業で着ていかないつもりで高い服を買っても、仕事で着るための服がなくなってきて、仕事に着ていって汚れたら、それが結局、仕事着になっています(笑)。

Instagramがあったからこそ、私の今がある

人気美容室「ALBUM」内で女性初のディレクターになった柴田夏実さんのインタビュー模様

――ところで、Instagramのフォロワーが11万人って、すごいですよね。どうしてこれだけのフォロワーがついたのでしょうか?

柴田:自分のInstagramを変えたと思うのは、セルフ動画です。昔はInstagramで15秒の動画しか投稿できなかった時代がありました。すごく短かったんです。その15秒でいかに詰め込むかを工夫していました。そんな過去の投稿を見返すと、たまたま休みの日に家で撮った、セルフ動画があります。

その頃の私はショートヘアだったのですが、当時はショートヘアの需要があるのに、動画をあげている人がほとんどいなかったんです。そこで私の動画がヒットして、MERYやLOCARIに取り上げられて、フォロワーが一気に増えました。これが人生のターニングポイントでした。Instagramがあったからこそ、私の今があると思っています。

――ヒットしてからはどんな変化がありましたか?

柴田:投稿の内容自体は、意外と変わっていないのかもしれません。でも、動画の見せ方は変わってきました。Instagramに投稿できる動画の秒数が長くなってきたので、最近はいかに「この後どうなるんだろう?」と思わせる動画を撮れるかが課題だと思っています。動画がヒットすればフォロワーが増えるとみんなが分かってきているので、誰もやっていない何かを、いち早くやろうとしています。

最近、動画を投稿してもフォロワー数が上がりにくかったり、再生回数が伸びにくかったりということがあります。以前であればヒットしていたような動画が、2万再生程度しか見られないこともあります。原因は解明できていませんが、ほかの人の動画よりも目を引かないものになってしまっているようで、ALBUMのスタッフみんなで模索しています。

Instagramがヒットしてからも、お客様の反応は安定しています。Instagramを投稿すると、同じメニューを希望されるお客様が多いですね。たとえば、ハイトーンの投稿をしたときは、ハイトーンを希望されるお客様が多くいらっしゃいます。今の流行をアピールして、それを求めるお客様が訪れてくださるというのは、昔も今も変わっていないと思います。

――そんなInstagramで、特に柴田さんの印象に残っているエピソードがあれば教えてください。

柴田:今でも、最初のお客様のことはよく覚えています。Instagramを見て指名してくださった、自分の母親と同じくらいの年齢の、すごくオシャレな方です。最初のお客様を担当した当時の気持ちって、絶対に忘れてはいけないと思います。

現在、マネージャーになって、ディレクターになって、キャリアアップしたとしても、数字のためだけにお店を回して、お客様の数をこなすだけを考えるようになったら、美容師として終わりだと思っています。店舗の売り上げ、Instagramのフォロワー数や視聴数など、目標としている数字はたくさんあります。でも、お客様を大事にすれば、数字は絶対に上がっていきます。そのことは絶対に忘れないようにしています。

――今でも集客はInstagramが中心ですか?

柴田:はい。実はALBUMに入ってから、街に立ったことがほとんどないんです。もともとInstagramである程度のファンを作っていたので、集客に困りませんでした。
でも、モデルハントしたときの忘れられない思い出があります。私がALBUMの美容師としてデビューするときのモデルさんが見つからなくて。スタッフにも付き合ってもらい一緒に、終電くらいまで街に立ちました。

――結局、見つかったんですか?

柴田:見つかりました! いい人がいるもので……。当時の私は相当必死だったんでしょうね。その必死さが伝わったのか、まだ技術が追いついていない私を、お客様が応援してくださいました。今でもお店に来てくれる方が多いですね。いい出会いだなあ。あの必死さがあったから、今の私があると思っています。お客様にもスタッフにも感謝しています。

――もしも今、Instagramがなくなったとしたら?

柴田:考えられない。でも面白い……逆にどうするんだろう? 今でもお客様は大事にしていますが、Instagramがなくなったら、もっともっと大事にしようと工夫するかな。リピートしていただく方法を考えるでしょうね。
最近はYouTubeをやっている美容師もいますね。Instagramも少なくともあと何年かはあると思うけど、また数年後にはきっと違う何かがあるじゃないですか。そうなったとき、最先端にいたいですね。そのツールを使いこなす美容師でありたいと思います。

今でも、Instagramを集客ツールとして理解していない美容師もいます。私たちからしたら「お客様が来てくださるのにどうして使わないんだろう?」と思ってしまいます。同じように、次に新しいツールが出たときは、私たちも教えてもらう側になります。そこは否定せず、教えてもらって使いこなせるようになり、常に新しいものを発信していける美容師でありたいですね。

ALBUMは今、受付の機能からすべて電子化して、ITサロンのような形で運営させていただいています。美容院といえば紙のカルテのイメージがあるかもしれませんが、ALBUMでは、オーナーが開発したアプリ「IKINA(イキナ)」を使っています。お客様にアプリをダウンロードしていただくと、カルテを閲覧できたり、来店時とスタイリング後に撮影したビフォー・アフターの写真を、スマホからいつでも見ていただけたりするようになっているんです。

それから、担当したスタイリストとチャットもできます。たとえば、10回来店していただいたお客様から「あのとき使ったスタイリング剤はどれでしたっけ?」といった質問や、「去年の7月の色に戻したいです」とご要望があったときも、全部IKINAで対応できます。Instagramに限らず、お客様にメリットを感じていただける、良いものはどんどん取り入れます。

――履歴がわかるようになっていたり、美容師さんと会話できるのはいいですね。写真が素敵です。Instagramの画像や動画も含めてですが、画像や動画の編集はどこかで勉強したんですか?

柴田:スタッフみんなでシェアしています。新しい技術をこっそり自分だけのものにするのではなくて、会社で共有しているんです。

――良い環境ですね。

柴田:気をつけているのは、光の当たり具合と、手つきと、カバー写真です。動画では特に、手つきはしどろもどろにならないようにしています。美容師目線で見ているからかもしれませんが、手つきひとつで器用さ・不器用さが伝わってしまうんです。いかにプロフェッショナルな手つきに見せるか。見ていてキレイだなと思ってもらえるように、意識します。もし、手に絆創膏を貼っていたら、撮影では絶対に外しますね(笑)。

それから、自分の撮った動画のポイントを、自分の中で明確にするようにしています。たとえば、コテで巻いているところをカバー写真にしたいときは、その行程をゆっくりやって見せる。テンションをかけてツヤっぽく見せたりしています。

――実際に柴田さんが編集に使っているアプリで、みなさんにおすすめできるものがあれば、ぜひ教えてください。

柴田:今は、画像加工アプリの「VSCO(ヴィスコ)」と「moru(モル)」をよく使っています。特に「moru」は、ツヤツヤのお肌とキレイな髪に見せてくれていいですね。動画が3分も撮れます。最近はモデルさんを撮影するときもよく使っています。目の大きさ・輪郭・髪のツヤなど、全部細かく指定できますが、やりすぎるのはリアルじゃないので、ほんのちょっとだけ加工します。

上り詰めるからには、後輩にしっかりと背中を見せ続けたい!

人気美容室「ALBUM」内で女性初のディレクターになった柴田夏実さんのインタビュー模様

――若い美容師がアシスタントからスタイリストへキャリアアップしていくうえで、今のうちにやっておいたほうがいいと思うことはありますか?

柴田:できない自分とちゃんと向き合うことです。指摘されたり、叱られたりしたときに「すみません」と言うのは簡単です。でも、言われたことを自分の中で解消して認めない限り、直らないと思うんです。周りから指摘されたときにできない自分を認めるのは、大人になればなるほどプライドが邪魔して、難しくなります。
だから、自分の非を認めて努力する癖をつけるのって、若いうちから絶対にやっておいたほうがいい。中にはマイペースに自分の道を行って成功する人もいますが、私はできない自分を認めるからこそステップアップできるし、成長し続けられると思う。

それから、アシスタントをしているみんなが、お客様に顔と名前を覚えていただけるように努力すること。私はアシスタントのときに、スタイリストのお客様を奪うつもりで接客していました。実際に何人もお客様をもらいました。でも、それは指導してくれたスタイリストへの親孝行みたいなもの。

私も自分のお客様がアシスタントのところへ行ってくれたら、嬉しいなと思います。それくらいの気持ちでお客様に自己紹介して、顔を覚えてもらって。アシスタントも「この中で一番シャンプーが上手いので、次回も私にやらせてください!」くらいは言っちゃっていいと思う。そこまで自分をアピールできたら素敵だと思います。

――スタイリストになってから、気を付けていることはありますか?

柴田:スタイリストになると、美容師歴を見られるようになります。私はまだ美容師歴は長くなく「若いのに大丈夫なのか?」と思われるのがすごく嫌だったので、いかに貫禄を出せるかを考えました。自信をもってお客様に提案できれば、年齢は関係ありません。

お客様の希望を聞いたうえで、私からも「そういうスタイルもあるんだ!」とお客様に思っていただけるような提案をしていく。お客様からの信頼を積み重ねていけば、自然と指名数も上がっていきます。私もそうやって信頼を獲得していって、今の立ち位置があると思っています。
この立場になってからは、今まで以上にお客様の数をこなすだけの美容師にはならないように気をつけています。アシスタントをたくさんつけて、数をこなすというのは、やろうと思えばできるんです。

ただ、増やせば増やすほど、お客様一人ひとりと関わる時間が少なくなっていく。過去には3人のアシスタントをつけて4枠を増やした経験もありますが、さすがにお客様を大事にできていないと思いました。待たせてしまうこともよくありましたし……。自分の中で、最低限お客様を大事にできる時間を作ろうと、さらに意識するようになりました。

――そのときの立場で、目標ややるべきことを見つけていたんですね。美容師としてさらにキャリアアップしたい方に伝えたいことはありますか?

柴田:常に上を目指し続ける折れない心と、満足しないでやり続ける気持ちを持つことです。

気持ちが大切だと思っています。お客様を大事にしないで上に立つ人には、あまり納得できないですよね。それでは絶対に良いサロンにならない。私自身は、上り詰めるからには、みんなにしっかりと背中を見せ続けられないと!と思っています。
これからの美容業界に必要なのは、上に立てば立つほどやらない人ではなくて、上に立てば立つほどやる人だと思います。上に行けば行くほど、怠らないでやり続ける精神が大事です。それを見て後輩たちが育っていくので。

私には過大評価されすぎている部分があります。頭があまりよくないし、美容がめちゃめちゃ好きなわけでもない。でも、人を大事にできる人が上に立てるんです。上に立とうとしなくても、相手を大事にできて、相手の気持ちに立てる人って、絶対に良い人生を歩むと思う。職種に関係なく、そういう気持ちを忘れてはいけないと思います。

これから美容師になって頑張りたい人にとっては、練習量も数字も大事です。でも、いざお客様の前に立ったときどんなカウンセリングができるか、そして他のスタイリストと違う何かを伝えられるかどうかが、私にとっては大事です。一人間として生まれたからには、人間を大事にできる人が素敵だなと思います。

――少し大きな話になりますが、美容業界は広いですよね。柴田さんが業界に対して何か感じていることはありますか?

柴田:今の美容業界って、お互いを叩き合っている気がするんです。良いところを見ないで、悪いところを叩き合っている気がするんです。お店のブランドが高まれば高まるほど、自分たちのサロンにこもって、ほかのサロンを見なくなってしまう。

そういう点では、ALBUMは視野が広いほうだと思います。いろんなサロンに視野を広げて、そのサロンの良いところを、自分のお店の良いところとして取り入れていく。もっとサロン同士で関わりが持てるような場や、美容師同士が交流する場があったらいいのにと思うんです。そしたらもっと技術も広がると思います。

ALBUMでは、実際にほかのサロンを真似して社員旅行をすることになりました。それから、1年間でもっとも成績の良かった人を表彰したり、みんなの前でスピーチをしたりするアワードを開催しています。「あの場所に立ちたいから頑張る」という目標を作って、モチベーションをアップするために。良いものはどんどん真似します。

女性ならではのディレクターでありたい

人気美容室「ALBUM」内で女性初のディレクターになった柴田夏実さんのインタビュー模様

――ところで、美容業界に限らず、恋人がほしいと思っている人はたくさんいます。でも、仕事があると恋人と一緒にいられる時間が少ない。どうしたらいいですか? 美容師として成功するまで恋人は作らないと決めたほうがいいのでしょうか?

柴田:私はむしろいたほうが頑張れると思います。いかにプライベートを充実させるかを考えながら、仕事を頑張っています。考え方は人それぞれ違うかもしれないけれど、私はあくまでプライベートがメインだと考えています。
仕事に精を出しすぎて人と出会えないのは、もったいないと思ってしまう。忙しくても恋人を作ろうと思えば作れるし、自分次第です。仕事が大事だからしばらく恋人はいらないという人は、そのほうが仕事を頑張れるかもしれません。でも私は、パートナーがいたほうが頑張れるから、恋愛はしていました。

――なるほど。

柴田:実は今年の7月に結婚しました。急に昇格してディレクターになって、その1~2カ月後に結婚して。それから、一人の女性として家庭を持ちながら、ディレクターであり続けるためにはどういう風にあるべきか、めちゃめちゃ悩んだんですよ。

今の私はアシスタントを2人つけて売り上げを立てていますが、家庭に入ってシフトを短くしていったとき、「これからもディレクターであり続けられるのかな?」と思いました。ディレクターになったことで、子どもを持つという将来が、一度シャットアウトされたんです。頑張り続けなければいけないし、背中を見せなければいけない。その悩みを心に秘めながら働いていて……。

あるときALBUMの幹部で集まったとき、悩みを打ち明けました。すると周りのみんなから「降格は絶対にないから、これからもディレクターとしてあり続けるために、女性としての背中を見せていってほしい」と言ってもらえたんです。
サロンとしてのALBUMはまだ5年目です。これまでに子どもができた女性美容師がいないから、私がちゃんと新婚旅行に行って、結婚式で3日間くらい休みを取って見せるのが、今のアシスタントやこれからスタイリストになる後輩たちのビジョンになっていくと思う。そういう意味で背中を見せられるディレクターでもありたいです。

――素敵ですね。

柴田:ALBUMは頑張ったら頑張っただけ評価してくれるサロンです。そして、会社が良くなるための提案を従業員がすれば、素早く取り入れてくれます。今から入ってくる若手たちも、もしかしたらいきなりズドーンと成長するかもしれませんね。それは私にとって脅威でもありますが……(笑)。

ガンガン働いてみんなを引っ張っていくディレクターも正解ですし、シフトを抑えながらも数字をあげられるディレクターも正解だと思います。答えはひとつではないと思うんです。女性ならではのディレクターでありたいというのが、私の今の目標です。

――本日はお忙しいなか、ありがとうございました。

【インタビュアープロフィール】
D:1995年5月11日生まれ。ファッションには夢があるということをファッションドリーマーとして伝える仕事をしている。彼が撮るストリートスナップは、国内外のファッショニスタから注目を集めている。フォロワー数は日本人男性ランキングの4位。プラチナムプロダクション所属。
Instagramフォロワー数230万人のファッションドリーマーDとは?

※このインタビュー記事は2018年10月の取材に基づいています。
※記載内容はインタビュー当時のものとなりますのでご了承ください。


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